同志社クイズ【 Level 1-4 】

同志社クイズ【 level 1-4 】

Q1,
 新島は生徒への授業、伝道、講演、募金集めなどで多忙であったが、時折、魚釣りや狩猟を楽しんでいた。ペットとしてビーグル犬を飼って可愛がっていた。犬の名前は?


 A: 弁慶号   
 B: 太郎


Q2,
 ベルリン号船中で新島が刀を手にした事件は、新島の意識を大きく変えた。刀を手に部屋を飛び出そうとした刹那、自制心が突如沸き起こった。この程度の試練に耐えられなくて今後の異国生活が送れようか、という強い反省であった。上海に着く頃は、刀はむしろ自身を滅ぼす危険な「無用の長物」と捉えるようになり船長に長刀を贈呈、小刀を八ドルで買ってもらった。そのお金の一部で何を買ったのでしょうか。


 A: 漢訳聖書 
 B: 必要な身の廻り品


Q3,
 ワイルド・ローヴァー号は商用のため香港、サイゴン、マニラなど東南アジアのあちこちに寄港したが、航海は比較的天候に恵まれ順調にボストンに着いた。さて、新島は函館を出発してから、どれほどの期間をかけてボストンについたのでしょうか?


 A: 八か月   
 B: 一年  
 C: 一年半







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《 解答 》
1,A
2,A
3,B







◆解説,1
 新島は自宅の庭で犬を何匹も飼っていた。そのうち、名前が判明し、写真が残っているのは弁慶だけである。写真は写真館で撮っており、正装した新島が弁慶を椅子の上に座らせたツーショットである。弁慶の名前の由来は不明であるが、同僚宣教師のJ・C・ベリーが飼っていたペットも弁慶と呼ばれていたので、なんらかの関連がありそうである。あるいは件(くだん)の写真は、帰国したベリーへ送るために撮られたものか。


◆解説,2
 「事件」とは、船上である外国人(船員?)から用を頼まれたものの、英語が通じなかったので彼を立腹させ、殴られたというもの。怒り心頭に達した新島は、復讐のために切り捨てようと思い、船室に刀を取りにかえった。しかし、熟慮のうえ、新島は東アジアの洋上で武士の魂を手放す決心を固めた。ひとつは髷(まげ)で、洋上でおろして、大半を船上から黒潮に投じた。いまひとつは刀で、大刀は船賃代わりに上海で乗り換えたワイルド・ローヴァー号のH・S・テイラー船長に贈呈し、残った小刀は香港で漢訳聖書を購入するために同船長に買ってもらった。いずれの出来事も、武士から信徒への脱皮を示す契機となった。


◆解説,3
 新島の渡米には相当の時間が必要であった。品川沖の快風丸に乗船したのが1864年4月17日、函館出港は同年7月18日、そしてインド洋、大西洋を廻ってボストンに入港したのは翌年7月20日であった。
 ただし、ボストン上陸(入国)にはさらに3か月ほど、身許引受人を探すために船内で待機を余儀なくされた。港の男たちからは、「南北戦争で不況になったアメリカで、お前の面倒など見てくれる善人などいない。日本に帰れ、帰れ」と言われたりした。その間、当然のことであるが、「まるで気がふれたかのように」なったと回顧する。