同志社人インタビュー第1回 ~八田総長・理事長~

『同志社人へインタビュー企画』の第1弾として、八田総長・理事長にインタビューを行いました。インタビュアーは、同志社大学4年次生の長谷川柚香さん(写真:右)と、同志社女子高等学校3年生の吹上奈緒さん(写真:左)のお二方です。

それでは、ぜひご覧ください♪

Q:青春時代を過ごす中学生・高校生にとって一番大切なものは?

A:友だと思います。ぜひとも一生付き合える友達を見つけて欲しい。同志社で学びたいと同志社に入学してきた人たちの中で、一生付き合える友達を見つけること、これは人生の宝物になります。若い時に利害関係無しに付き合った人は、一生の宝です。同志社で同じ良心教育を受けた人と、将来も同じ価値観を共有し、絆を築いて欲しい。私は、同志社の良心教育を受けた人を「同志社人」と言っており、よき友と出会えることが同志社のよさの1つと考えています。

Q:ちなみに先生の一生のご友人は?

A:中学、高校、大学での仲間とは、今も関係が続いています。特に多感な中学生の頃にできた友人とは、その後も一生付き合っていくことが多いのではないでしょうか。

Q:卒業生に対してどのような活躍を期待されていますか?

A:同志社人として、キリスト教主義教育を受け人格形成がなされた人物として、さすが良心教育を受けた人物だなと言われるようになってほしいし、そのために社会でも大きな志を持って積極的に行動してほしいと思います。

同志社は「志」というものを大事にしています。私は「夢」と「志」とは少し違うと思っています。夢とは、例えば「将来、自分は医者になりたい」というものだと思います。「志」とは、医者になり、十分な医療が受けられず命を亡くす子供たちを減らしたいというような、社会との関わりにおいて自分の生き方までも語るようなものだと考えています。同志社は「志」を持った人物に来てほしいし、「志」を持った人物が社会で羽ばたいて、その「志」を社会において実現していってほしいと願っています。

ぜひとも、「地の塩、世の光」として活躍する先輩方に追いつき、よき意味で追い越していっていただければと願っています。

Q:新島襄先生はどのような方だったと思われますか?

A:情熱の人、挑戦をし続ける人であったと思います。江戸時代末期に脱国をし、1年かけて海外に行ったということはすごいことだと思います。彼は無謀だと思われる挑戦に臨んだかもしれないが、第一回同志社卒業式で話したように、見えざる神の手が守ってくれていたとつくづく思います。残念ながら46歳11ヶ月で亡くなってしまいましたが、長生きしていたらもっと凄いことを成したかもしれない。彼の「志」を引き継いで次から次へと挑戦する人物が同志社に集まってきた結果、今の同志社があるのではないかと思います。新島襄の挑戦しチャンスをつかみ変革を起こすという『志』から、私は「Challenge」、「Chance」、「Change」という「3つのC」を大事にしたいと思っています。

Q:同志社創立150周年をどのようなものにしていきたいですか?

A:150年という一つの節目には、「3つの大きな意味」があります。

一つ目は、150年の歴史を正確に把握し、後世に伝えること。二つ目は、建学の精神、教育の理念を念頭に、同志社教育の現況を過去に照らし合わせて検証すること。三つ目は、創立200周年(2075年)に向けて、150周年を機に学生・生徒、卒業生、教職員等が一丸となって新たな歩みを進めること。この大きな意味を実現するために、法人内各学校の教職員が自主的に参加してくれている同志社未来創造プロジェクトが様々なオリジナル企画や卒業生、学生、生徒等からの提案を実現していってくれています。現在は、同志社オリジナルの賛美歌の作成や同志社に関連する手話の造語、生徒によるプロジェクションマッピングなどを行っています。ぜひとも、多くの方々から同志社らしいプロジェクトの提案をお待ちしています。

インタビューを終えて感想

■長谷川柚香さん(同志社大学4年次生)
 
 今回の同志社創立150周年記念事業 同志社人インタビュー第1回のインタビュアーに選んでいただき、ありがとうございました。同志社生活の集大成を飾ることができたと感じております。
 インタビューを通して、改めて「同志社が目指す在り方」や「同志社とは何か」を学ぶ事ができました。八田総長から直々に同志社の歴史やこれからの歩みを聴くことができ、八田総長から溢れる同志社愛に触れることができました。
 10年間、私を育てていただいた同志社女子中学校・高等学校、同志社大学に、これから恩返しができるよう、卒業しても同志社人として「志」をもった生き方をしていきたいと思っています。そして「地の塩、世の光」となれるよう、社会に出ても活躍していきたいと思います。素敵な時間をありがとうございました。


■吹上奈緒さん(同志社女子高等学校3年生)
 
 今回同志社創立150周年記念事業に関わらせていただくことができ、本当に素敵な経験となりました。八田先生とお会いするにあたり初めはとても緊張していました。インタビューを進めていく中で八田先生の学生時代についてお聞きしていた際に、思いきって「学生時代の写真を見せてもらえませんか?」とお願いしたところ、ご快諾をいただけました。当たり前ですが先生にも高校生の頃があったのだなと実感でき、とても親近感が湧き、いつの間にか緊張が解け楽しくインタビューをすることができました。
 インタビューで私は「青春時代に大切なものとは」という質問をさせて頂きました。八田先生は日本高等学校野球連盟会長として高校野球などでも生徒に多く関わっていらっしゃったので、そんな先生がどのように回答されるのかとても関心を抱いておりました。八田先生は「一生付き合える友達を見つけること」とお答えくださいました。
 私は同志社女子中学校・高等学校に入学して6年目の年を迎えようとしていますが、今でもずっと仲良くしているのは1年目の中学1年生の時に出会った友人です。八田先生のお言葉を聞き、改めて自分にとっての大切なものに気づくことができました。高校生としての生活は後1年と短いですが、自分が「同志社人」の1人としてこれからも胸が張れるよう一日一日を大切に過ごしていきたいと思いました。

【この同志社人インタビューは数珠繋ぎで次にインタビューをする方をご紹介いただくことになっています。】

(八田総長・理事長)
宗田勝也さんを紹介します。近年、戦争や天災などにより難民問題が話題になることが増えていますが、宗田さんは長年にわたりこの問題に取り組まれてこられました。同志社には、「地の塩、世の光」として社会でご活躍の卒業生が多数おられますが、宗田さんはそのおひとりです。



———次回は、大学 総合政策科学研究科博士後期課程を修了され現在、京都のコミュニティラジオ番組でご活躍中の宗田勝也さんにご登場いただきます。お楽しみに!